9.ヒステリー
ヒステリーの発作をよく観察すると、蒼白な顔をしてあえいでいます。呼吸の吸気が多く吐き出す息が少ない状態です。
これを過呼吸というのですが、吸い込む息が多いということは酸素が過剰に肺の中に入っていきます。そのため、酸素と炭酸ガスとの割合がくずれて血液の中の炭酸ガスが減少し、血液が病的にアルカリ性に傾くのです。すると血液中のカルシウムイオンが減少し、テタニー症状を起こすのです。テタニー症状とは顔面の頬や口唇がピクピクと痙攣するのですが、これがヒステリーの正体なのです。つまりヒステリーは呼吸法を誤ったために起きる血液中のカルシウムイオンの減少が原因なのです。この場合紙袋を口に当てて2~3分間呼吸すると過呼吸は正常に戻ります。